牛肉にはビタミン豊富?食肉のメリットと効果をご紹介!

牛肉のビタミンについて

牛肉の栄養は何かと聞かれたら、まず思い浮かべるのは脂質ですよね。しかし脂質以外にも、牛肉にはビタミンが豊富に含まれています。

この記事では牛肉のビタミンが気になるあなたに、含有されるビタミンやその特徴、効能等についてご紹介いたします。食肉のメリットや効果を知れば、普段の食事もより健康的にグレードアップできますよ。
 

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牛肉はビタミンが豊富?

肥育される牛

牛肉はビタミンが豊富です。

ビタミンは野菜や果物に含まれているイメージですが、牛肉だからこそ効率よく摂れるビタミンもあります。しかし、牛肉だけ食べていれば健康的というわけではありません。野菜や果物、魚類もバランスよく摂ることが基本になります。

その基本を押さえたとしても、牛肉に含まれビタミンの豊富さは魅力的です。

 

牛肉に含まれるビタミン成分とは?

牛肉に含まれるビタミン成分にはビタミンE、K、B1、B2、ナイアシン、ビタミンB6、B12、葉酸、パントテン酸があります。

特にビタミンB群は野菜や果物では摂取しにくいものですが、牛肉であれば部位にもよりますが、含有量が比較的高く効率よく摂ることができます。

以下に100gあたりの栄養素(焼きの和牛リブロースともも)を載せるので、参考にしてください。

リブロース もも
ビタミンE 0.7mg 0.4mg
ビタミンK 9μg 10μg
ビタミンB1 0.05mg 0.09mg
ビタミンB2 0.12mg 0.24mg
ナイアシン 3.2mg 6.6mg
ビタミンB6 0.19mg 0.35mg
ビタミンB12 1.7μg 1.9μg
葉酸 5μg 7μg
パントテン酸 0.49mg 1.18mg

出典:仙台牛・肉のみやび

 

各ビタミンの特徴・効果

ビタミン豊富な牛肉

各ビタミンの特徴と効果を説明します。1日の摂取量も載せるので要チェックです。

ビタミンE

脂溶性ビタミンであるビタミンEは、トコフェロールとトコトリエノールで構成された栄養素です。

1日の摂取量は成人男性で6.5mg、成人女性で6.0mgが目安になります。

ビタミンEは主にアーモンド、落花生、ヒマワリ油、オリーブオイル、うなぎ、たらこ、にじます、ぶり、ぎんだら、めかじき、モロヘイヤ、カボチャ、赤ピーマン、ニラ、シソなどにも含まれています。

ビタミンEの特徴・効果

ビタミンEの特徴は、脂と一緒に摂ると吸収が良くなるという点です。なぜなら脂溶性ビタミンなので、油に溶けて吸収される性質があるからです。

効果は抗酸化作用、血管を健康に保つ作用、LDLコレステロールの酸化を抑制する作用、赤血球が壊れるのを防ぐ作用、アンチエイジング効果が期待できます。

ビタミンEは摂りすぎれば血液が止まりにくくなり、不足すれば神経や筋に悪影響が出る可能性があります。

 

ビタミンK

ビタミンKは植物の葉緑体や微生物から作られるビタミンです。

1日の摂取量は成人男性・女性ともに150㎍となります。ただし血栓症予防のワーファリンという薬を飲んでいる場合、薬の作用が弱まるデメリットがあるので摂取を制限されていることが多いです。

主な食材は海藻類、パセリ、シソ、モロヘイヤ、かぶ、ホウレンソウ、納豆、大豆油、なたね油、があります。

ビタミンKの特徴・効果

ビタミンKを油と一緒に摂取することで、吸収度合いを向上することができるという特徴があります。

普通の食事では過剰摂取になることはなく、不足すると血液の凝固や骨の形成に影響がでるので要注意です。

血液を固める効果、骨を丈夫にする効果、動脈を固めるのを防止する効果が期待できます。

 

ビタミンB1

ビタミンB1は水に溶ける水溶性ビタミンの1つです。

1日の摂取量は成人男性が1.4mg、成人女性で1.1mgとなります。

主な食材は肉類、魚類、豆類、穀類、種実類が挙げられます。

ビタミンB1の特徴・効果

ビタミンB1の特徴は水に溶けることです。

そのためスープやみそ汁など汁物に入れた場合は、その汁まで飲み干せば栄養を摂りきることができます。

特徴は糖質をエネルギーに代謝する作用です。そのため疲れた際には疲労回復にもおすすめ。

不足すると疲れやすくなったり、脳や神経に悪影響を及ぼします。

重症な場合は脚気になるリスクも高まるので要注意です。

 

ビタミンB2

ビタミンB2は、黄色い着色料にも使われる水溶性ビタミンです。

1日の摂取量は成人男性が1.6mg、成人女性が1.2mgになります。

主に肉類、海藻類、卵、乳製品、アーモンドなどに含まれています。

ビタミンB2の特徴・効果

ビタミンB2の特徴は水に溶けるため、身体に蓄積しにくく過剰摂取になりにくい点です。

また熱に強いのですが、光とアルカリ性で加熱した際に作用しなくなります。

効果は糖質・タンパク質・脂質のエネルギー代謝、成長のサポート、肌や髪など細胞をよみがえらせる効果があります。

 

ナイアシン

ナイアシンはビタミンB群の一種であり、体内ではアミノ酸の一種であるトリプトファンからも合成されます。

目安はトリプトファン60mg=ナイアシン1mgとなります。

その上でナイアシンの1日の摂取量は成人男性が15mg、成人女性は11mgです。

魚介類、肉類、キノコ類、穀類に多く含まれているので、毎日の食事で摂りたいですね。

ナイアシンの特徴・効果

ナイアシンの特徴は、水溶性という点。茹でると栄養が溶け出てしまうため、避けた方が良いです。

またナイアシンだけを摂ろうとせずに、アミノ酸を摂ってもナイアシンになることを考慮して食事を考えることができるのもメリットです。

効果は糖質や脂質を分解してエネルギー化する効果や、皮膚や粘膜の炎症を抑える効果があります。

 

ビタミンB6

ビタミンB6は水溶性ビタミンであり、体内では腸内細菌により作られているビタミンです。

1日の摂取量は成人男性が1.4mg、成人女性では1.2mgです。

主な食材は野菜類、肉類、魚類、穀類に含まれています。

ビタミンB6の特徴・効果

ビタミンB6の特徴は水に溶けるので、汁物で調理した場合は汁まで飲んだ方が良いです。

またアミノ酸の代謝を助ける効果があることから、タンパク質と一緒に摂ると効果的になります。

不足すると皮膚炎や口内炎などの炎症、神経障害、貧血などになるので要注意です。

ビタミンB6の効果はアミノ酸や脂質の代謝を助ける効果、赤血球を作る効果、免疫機能を助ける効果があります。

 

ビタミンB12

ビタミンB12は葉酸と一緒に作用するビタミンです。

1日の摂取量は成人男性・女性ともに2.4㎍ になります。

ビタミンB12は、魚介類、海藻類、肉類、卵類、乳製品にのみに含まれています。

ビタミンB12の特徴・効果

ビタミンB12の特徴は葉酸と作用して働くという点です。

また野菜類、果実類、キノコ類、いも類の植物の中には含まれていないのも大きな特徴です。

効果はタンパク質の合成を助ける効果、アミノ酸や脂肪酸の代謝を助ける効果、赤血球を作る効果があります。

 

葉酸

植物由来の葉酸は水溶性ビタミンになります。

1日の摂取量は成人男性・女性ともに240㎍です。

主に海藻類、肉類、野菜類、卵類、乳製品、豆類に多く含まれます。

葉酸の特徴・効果

葉酸はビタミンB12と一緒に血液を作ることが大きな特徴です。

そのため不足すると貧血になったり、貧血状態が悪化する可能性があります。

葉酸のメインのはたらきは、血液を作り出すというものですが、妊娠中に摂取すれば胎児の障害のリスクを抑えることも期待されています。

 

パントテン酸

パントテン酸はほとんどの食材に存在しているので不足することがないビタミンです。

1日の摂取量は成人男性が5mg、成人女性では4mgとなっています。

穀類を始め肉類、魚介類、卵類、乳製品、野菜類、果物類、いも類と多くの食材に含まれています。

パントテン酸の特徴・効果

パントテン酸の特徴はほとんどの食材から摂取できるという点ですが、だからこそサプリメントで摂取する場合は、過剰にならないように注意が必要です。

過剰に摂取した場合、成長が妨害されたり、下痢、脱毛などを起こす危険性があります。

パントテン酸の本来の効果は酵素の働きを促し、善玉コレステロールやホルモン、抗体を増やす効果が挙げられます。

サプリメント以外にも、酸やアルカリ性のものと一緒に加熱すると効果を完全に得ることができないため、注意が必要です。

 

 

現代人はビタミンが不足気味?

慌ただしい日常を送る現代人。なにかと便利で豊かな時代ですが、私たち人間は昔よりもビタミンをはじめとする栄養を十分量摂れていないとされています。働き方や環境、コロナ禍でなんとなく落ち着かない毎日だったりと、さまざまな要因で何となく不安を抱えている現代人。栄養の偏りや、ビタミンの欠乏が一因でもあるのではないでしょうか。

体内でほとんど作ることができないビタミンは、食材から摂取する必要があります。

ストレス軽減、鬱の気分を晴らしてくれるトリプトファン、ビタミンも豊富に含む牛肉をしっかり食べ、心身共に健やかに毎日を過ごしましょう。

 

まとめ

牛肉には多くのビタミンが含まれています。ビタミンの種類によっては水溶性と脂溶性に分かれるので、調理法には工夫が必要です。

他にも牛肉には鉄分やアミノ酸、亜鉛、ミネラルといった様々な栄養素が豊富に入っています。

他の食材でも栄養のバランスを取りつつ、健康的に牛肉を楽しみましょう。