輸入牛はどこの国が多い?輸入牛の多い国と特徴・おすすめの食べ方をご紹介

牛肉の輸入先や産地を解説

 

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輸入牛はどのくらいの比率?

国産・外国産の比率

牛肉といえば、アメリカ産やオーストラリア産などたくさんの輸入牛をスーパーなどで目にします。現在、日本での国内生産の割合は約35%、外国からの輸入は約65%となっています。国内にも有名なブランド牛や産地がたくさんありますが、生産量は輸入牛よりもかなり少ない状況です。

今回はそんな輸入牛の国別の輸入量、それぞれの牛肉の特徴、おすすめの食べ方についてご説明していきます。

 

 

輸入牛はどこの国からが多い?

日本への輸出比率

関税が徐々に安くなると共に輸入が増え、年間60万トンを超えるといわれる輸入牛。そのうち半分以上が冷凍といわれています。

牛肉といえばアメリカというイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、実は一番の食肉用の牛肉輸入量を誇っているのは、オーストラリアです。輸入量全体のおよそ半分である50%の牛肉を、オーストラリアから輸入しています。

そして、第2位はアメリカ。全体の40%を占めています。オーストラリアとアメリカからの輸入量で日本に入ってくる牛肉は90%を超えているのは驚きではないでしょうか。

それ以降の順位は、カナダが約4%、ニュージーランドが約3%、メキシコが約2%と続きます。

実はBSE(牛海綿状脳症)以前はアメリカが輸入首位だったのですが、BSE流行以降はオーストラリアが輸入の首位を約20年キープしています。しかしながら、最近は徐々にアメリカ産の牛肉の輸入量も増加しておりますので、今後は再度アメリカが首位に返り咲くことも予想されます。

それでは次に、各国からの輸入牛の特色をご紹介していきます。

 

 

輸入牛の国別の特徴

牧草を食べる牛

ここでは、日本に輸出の多い4か国の外国産の牛肉の特徴をご紹介。各国の風土の影響や環境条件によって味が変わるので試してみるのもいいですね。

 

オーストラリア産牛肉の特徴

輸入率1位のオーストラリア産牛肉は、世間では「オージービーフ」の名で知られています。オーストラリアでは驚くことに、人口よりも生息する牛の頭数の方が多いのです。牛が育つ環境としては、オーストラリアの広大な土地でストレスなく放牧されるといったもの。

やや肉質はかためですが、牧草のみを食べて育つため赤身がメインで、そこまで脂質は多くありません。つまりはガッツリ食べたとしても、そこまでのカロリーではなく、ヘルシーに牛肉を楽しむことができます。

 

アメリカ産牛肉の特徴

アメリカ産の牛肉の特徴としては、その餌にあります。主に穀物をメインに高エネルギーな餌で肥育している点です。穀物をメインの餌としているため、肉自体の臭みが少なく、柔らかい肉質であるのが特徴です。このおかげで適度に脂質のある柔らかい肉に育て上がっています。また、何より価格が安く、買い求めやすいのもおすすめのポイントになります。

 

カナダ産牛肉の特徴

カナダ産の牛肉の特徴は、カナダの広大な土地で大自然に囲まれてたくさん運動して引き締まっており、適度な脂質が入り、赤身の部分とのバランスが絶妙で、食感も柔らかいものに育っています。また、アメリカ産と同じく穀物をメインの餌として与えているため、肉自体の臭みも少ないのがというメリットもあります。

また、カナダ産牛肉に与えられる餌は国の法律によって餌が生産されているので、非常に牛の安全性も高く、安心して牛肉を楽しむことができます。

 

ニュージーランド産牛肉の特徴

ニュージランドの広さは日本の3/4ほど。しかしながら日本と同じように四季があるなど、日本との共通点が多い国です。また、BSEなどの家畜伝染病の発生が今まで一度もありません。しっかりとした管理体制で牛を管理しているので、かなりの安全性が担保されています。

また、成長ホルモン剤などの薬をほとんど使用しないという点も安心度が増すポイントだといえます。

放牧で、ニュージーランドの気候でのびのびと育った牛肉は赤身がメインとなり資質が少なく、ヘルシーに楽しめる点もニュージーランド産の牛肉の特徴ともいえます。

 

 

輸入牛を柔らかくする方法

まな板に置かれる輸入牛

輸入牛は特徴として、国産牛肉に比べると食感が硬いものが多いです。ここからは牛肉を柔らかく処理する方法を簡単にご紹介していきます。

 

スジ切りをする

牛肉が硬くなるのは、筋繊維がしっかりしていることとタンパク質が結合することに起因します。ですので、しっかりと筋繊維を切ること、肉をしっかりと叩いてタンパク質の結合を解除することが牛肉を柔らかくすることにつながります。何よりも焼く前の下ごしらえが大切になります。

 

酵素を使う

プロアテーゼという酵素を含む食材と一緒に調理することによって、この酵素がタンパク質を分解することによって牛肉を柔らかくすることができます。プロアテーゼが含まれる食材としては、キノコ類、大根や玉ねぎなどの野菜類、パイナップルやキウイ、りんごなどのフルーツ、ヨーグルトなどの発酵食品、蜂蜜などがあります。

牛肉だけを調理するのもいいですが、こういったものと組み合わせてレシピを考えてみるとより一層、牛肉を美味しくいただけます。

 

焼きすぎない

下ごしらえをしっかりとすることも大切ですが、焼きすぎてしまうと熱によってタンパク質が固まることになりますので、柔らかいお肉を味わいたいときには火を通しすぎないことをお勧めします。

 

 

輸入肉のおすすめの食べ方

ステーキ(ビーフステーキ)

輸入牛ビーフステーキ

やはり外国産の大きなお肉を買って、ガッツリと食べたい方にはステーキでの調理がおすすめです。赤身肉が輸入の牛肉には多いので、しっかりとした味付けをして、横にガーリックチップを添えて食べるステーキは格別です。

 

 

ローストビーフ

赤みが鮮やかなローストビーフ

輸入牛には赤身肉が多いので、ローストビーフとして食べることもおすすめです。赤身肉の本来の肉の味をしっかりと味わいたい方にはこちらをおすすめします。

 

 

ビーフシチュー

ほろほろビーフシチュー

先ほどご紹介した酵素を含む野菜と一緒に調理できるビーフシチューもおすすめです。しっかりと煮込んでほろほろとする牛肉を味わいたい方にはおすすめの調理方法です。

 

カレー

牛カレー

日本人のソウルフードと言ってもいいカレーの、おすすめの調理方法となります。こちらも玉ねぎなどの酵素を含む野菜と一緒に調理することができますので、柔らかい食感のお肉とカレーのスパイスの組み合わせは他にご紹介している召し上がり方とは違う楽しみ方ができるはずです。

輸入牛のにおい

輸入牛の独特のにおいが気になるという方も多いと思います。品質がよくないの?血抜きがうまくできていないの?など、さまざまな想像をしてしまうかと思います。もちろん先にあげたことが理由でにおいがすることもあるでしょう。ですが、基本的にはまた別の理由であることがほとんどなのです。

それにはグラスフェッド(牧草飼育)・グレインフェッド(穀物飼育)という、飼育法が関わっています。

国産牛やアメリカ産牛などはグレインフェッドであることが多く、こちらの飼育法であれば日本人が好むあまりにおいのしない牛肉となります。

一方でオーストラリア産牛肉などはグラスフェッドであることが多いです。その場合、例の外国産牛肉独特のにおいがします。というのもオーストラリアの大地で育つ牧草は鉄、ミネラルを豊富に含んでおり、それを食べた牛の肉からそのミネラル分のにおいが発せさられているというメカニズムになっているのです。

お察し頂けたかと思いますが、牧草を食べて育った牛は健康的で、栄養価の高い赤身肉となります。そのため、脂がよくのった国産牛や和牛よりも、あえて輸入牛を手にとる人も多いくらいなのです。最近はオーガニック食品が注目を集め、輸入牛肉はむしろ健康的な食材であるという正しい認識も浸透しつつあります。

 

まとめ

今回は輸入肉の国別の輸入の割合、それぞれの牛肉の特徴、おすすめの食べ方についてご紹介させていただきました。国産牛とは違った食感や楽しみ方ができますので、ぜひ皆さんもお気に入りの輸入肉を見つけていただいて、よりよく楽しめる料理方法などを探してみてください。