伊賀牛は三重県が誇るブランド牛です。殆どが地元で消費され、それ以外の地域ではなかなかお目にかかれないため「幻の牛」とも称されます。味は全国的に有名な「松坂牛」に匹敵するともいわれています。赤身と脂身のバランスがよく、脂のギトギトさが少ないため大変食べやすいお肉です。
気になるのはやはり伊賀牛のお値段ではないでしょうか?
「食べてみたいけど、ブランド牛だから高そう」「部位によっては、値段も違うのかなあ~」など、色々な疑問がわいてきますよね。
そこで今回は、伊賀牛の部位別のお値段をまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。
三重県のブランド牛『伊賀牛』!
出典:対泉閣
歴史
伊賀牛の歴史は古く、1310年に描かれた牛の産地・特徴等を図にした書物「国牛十図」に、伊賀牛のことが記されています。食肉としての逸話としては、伊賀忍者が伊賀牛肉を乾燥させたものを保存食にし、常備していたという言い伝えがあります。それほど深い歴史と伝統を持つ伊賀牛は、今もなお地元の人に大切にされ、愛されています。
<伊賀牛のストレスを減らす方法>
三重県が誇るブランド牛「伊賀牛」は、酪農家の手により一頭一頭大切に育てられています。牛のストレスを減らすため、それぞれの酪農家ごとにいろいろな試みがなされています。
ストレスフリーの牛は、より良いブランド牛に成長するといわれています。伊賀牛の肥育では、下記の3つのポイントが押さえられています、
① 牛舎の床にはおがくずを敷き柔らかくしているだけでなく、常に清潔な環境を心掛け(おがくずの取り換え頻度を多くする)、牛にストレスを与えないようにしている。
② 飼料(穀物や稲わらなど)にこだわっている。牛舎によっては、酒粕を飼料の中にいれるところもあり、アンチエイジング効果で赤身が鮮やかになる結果がでている。
③ 牛のマッサージをする酪農家もある。
酪農家さんは「牛は家族の一員です」とおっしゃいます。一頭一頭を大事に育てているのがよくわかる言葉ですね。
また伊賀牛にストレスが少ないのには伊賀地方の気候も関係しています。伊賀盆地(上野盆地)の平均気温は平均よりも低く、夏は涼しく牛にとっては最高の環境なのです。最高の環境下で育った牛はのびのびと育ちストレスが少ないため良い肉質になります。
ストレスフリーで育った伊賀牛は、上質な甘みや旨みをもちます。口の中にいれると溶けてしまうほど柔らかい肉質です。
一度は食べてみたい「伊賀牛」の、気になるお値段を部位別にご紹介します。
【部位別】伊賀牛のおおよその価格
ここでは、100gあたりの価格と部位別の特徴をまとめています。お店によって変動しますが、おおよその値段を調べています。
購入の際に参考にしてみてください。
もも
100g・・・約1500円(税込)~
<ももの特徴>
もも肉の中でも特に柔らかい部位は、うちももとしんたまに分かれています(硬い部位はそとももとらんいち)。数多存在する牛肉の部位の中でも特に赤身が多いです。
ローストビーフによく使われていて、脂身が苦手という方に特におすすめです。価格も100g約1500円~と、お買い求め安くなっています。しんたまの部分は、肉質も柔らかくすき焼きやタタキ、新鮮なものはユッケにもおすすめです。
タンパク質や鉄分が多く含まれている部位で、とくに鉄分不足の女性におすすめです。
ロース(リブロース)
100g・・・約2520円(税込)~
<ロース(リブロース)の特徴>
ロースの中でもリブロースはサーロインに匹敵するほどの部位で、肉質が大変柔らかく、サシもほどよく入り、口の中に入れると牛肉本来の旨味を味わうことができます。
伊賀牛のリブロースは、赤身と脂身のバランスが良いのが特徴です。霜降り肉のようなギトギトさがなく大変食べやすくなっています。
お値段は他の部位と比べ少々お高めですが、味も肉質も大変人気がある部位です。肉本来の味を味わうことができる部位なので、ローストビーフ、ステーキ、焼肉などでいただくのがおすすめです。
肩ロース
100g・・・約1700円(税込)~
<肩ロースの特徴>
肩ロースは牛肉のなかで、最も大きな部位のひとつです。背中寄りのあまり動かさない部位なので柔らかく、伊賀牛の中でも脂肪ののりがいい部位です。薄切りにして利用されることが多く、しゃぶしゃぶ・焼肉・すき焼きなどがおすすめです。
伊賀牛の肩ロースは赤身と脂身のバランスがよく、噛むほどに旨味を堪能することができます。
お値段も100g1700円~と、ブランド牛の中ではお求めやすい価格です。
ウデ
100g・・・約1400円(税込)~
<ウデの特徴>
ウデは牛の前脚部分にある部位です。「前脚」ということもありよく動かす部位であるため、一般的には硬いイメージがあります。肉質は硬いですが、濃厚な風味と脂質が少ない部位です。あっさりした味わいが特徴です。
ウデには様々な種類に細分化されます。
・ミスジ(希少価値)
・ウワミスジ
・クリ
・二の腕
・カワラ
・トウガラシ(トンビ)
などの部位があります。
基本的には赤身ですが、部位によってはサシが入るところもあります。
硬いイメージがあるウドですが、薄切りにしてすき焼きなどが良いでしょう。型崩れがないので、煮込み料理(シチューやポトフなど)にも向いています。
バラ
100g・・・約1300円(税込)~
<バラの特徴>
ロース肉の下にある部位です。赤身と脂身が断層になっており、両方の味を楽しむことができます(コク深い赤身と、とろける脂身)バラ肉は一般的にギトギトした味ですが、伊賀牛のバラ肉は、ギトギトさがなく上品な味となっています。
肩バラ・・・希少部位の三角バラがある部位です。位置によって肉質が若干違っているのが特徴です。
ともばら(外バラと内バラ)・・・キメが若干粗い部位ですが、味は濃厚です。
バラ肉は煮込み料理(カレー・シチューなど)にはもちろん、焼肉やすき焼き、BBQなどの料理にも向いています。100g約1300円~と、大変お求めやすい価格です。
サーロイン
100g・・・約2000円(税込)~
<サーロインの特徴>
まとめ
以上、伊賀牛の値段を部位別にご紹介しました。これらはあくまでもおおよその価格を表示しています。店舗や時期によって多少の変動がある点はご理解ください。
伊賀牛は数多あるブランド牛の中でも、どの部位も比較的お求めやすい価格で、コストパフォーマンスの観点からも大変人気があります。
100gを1000円代で購入できるなんて、庶民に大変優しいブランド牛ですよね。現在はコロナ禍。「コロナ禍であまり外食もできない」「たまには美味しいお肉を自宅で食べてみたい」そんな方におすすめしたい伊賀牛。自分好みの伊賀牛の部位を、この機会に価格と相談しながら購入してみませんか?