日本が世界に誇るブランド和牛!
和牛は、海外ではどういった評価をされているかご存知ですか?実は近年、海外で和牛人気が高まっています。もともと牛肉は鶏肉や豚肉に比べ、圧倒的に輸出量が多かったのですが、令和元年に過去最高の輸出量になりました。神戸ビーフをはじめとする国産ブランド和牛は、海外からも根強い人気を誇ります。
普段何気なく食べている牛肉ですが、そもそも皆さんは和牛と国産牛の違いって分かりますか?和牛は黒毛和牛(くろげわしゅ)・褐毛和種(あかげわしゅ)・日本短角種(にほんたんかくしゅ)・無角和種(むかくわしゅ)の4種類のみです。良質な肉質を誇る、この4種類のものだけを指します。
それに対し国産牛は、日本で育った時間が一番長い牛で、日本で加工された牛のことを指します。
海外でも食べられているブランド和牛。日本国内でハズせない人気の銘柄や、おすすめの調理方法、ご自宅で使えるレシピを紹介いたします。
まずは日本の3大ブランド牛をご紹介
ここからはただの和牛ではない、ブランド牛をフィーチャーします。ブランド牛の名前をお伝えしたほうが皆さんはしっくりくるかもしれません。「松阪牛」、「神戸ビーフ」などの名称を耳にしたことがあると思います。
これらの和牛はそれぞれの地域で、ブランド牛に携わる団体が各々設けた厳しい基準をクリアしています。「ブランド」というワードがつくほどの和牛です。もちろんより良い品質を持ち、味も特級品です。では、ブランド牛を見ていきましょう。
1. 松阪牛
まずはやっぱり松阪牛でしょう。ネームバリュー抜群で、高級感漂うブランド牛です。別名「肉の芸術品」ともいわれている日本3大ブランド和牛の一つです。
まずはルーツを見ていきましょう。松阪牛のルーツは但馬牛と呼ばれる小型の牛です。但馬牛は脂肪分が少なく、非常によい肉質もっています。明治以降も純血をキープしてきたおかげで、純粋な但馬牛が現在も生産されています。
松阪牛の読み方ですが、ほとんどの方は「まつざか」と読んでいるのではないでしょうか。しかし正式には「まつさか」と読みます。
誰もが知っているこの松阪牛ですが、条件が細かく、下記の厳しい基準があります。
黒毛和種の子を産んでいない雌牛、松阪牛個体識別管理システムに登録されていること。生後12か月までに松阪牛生産区域に導入され、導入後の移動は生産区域内に限る。
パッと目を通しただけでもその基準の厳しさが分かります。
松阪牛は三重県松阪市及びその近郊で飼育された牛です。その歴史は明治時代にまで遡ります。外国から新しい文化が入ってきて、日本の食文化も大きく変わりました。その頃からすでに松阪牛のおいしさは評判だったと言います。松阪牛のおいしさの一つはその香りにあります。甘くて上品な香りで、口に入れるとすぐに溶けてしまうまろやかな食感です。脂質の質もよいので、とろける食感になります。きめ細かく、とてもとても美しいサシが特徴です。
大切な方との記念日や、お正月の家族みんなが集まる日など、特別な日に食べたいですね。冬ならすき焼き、通年で贅沢にステーキにもお勧めです。
2.神戸ビーフ
神戸ビーフは日本を代表するといっても過言ではない、とても歴史のあるブランド牛です。
1868年、日本で初めての貿易港として神戸港が開港。多くの外国人が訪れ、「KOBE BEEF」として呼ばれるようになり、そこから徐々に世界に広がっていきました。現在も世界的ブランド牛として君臨しています。
肉質はとても柔らかく、視覚的にもその細かく美しい霜降りが食欲をそそります。甘みのある味と、芳醇な香りがなんといっても最高です。兵庫県で生産された但馬牛から基準を満たしたものだけを、神戸ビーフといいます。
~神戸ビーフって但馬牛?!松阪牛も?!~
先ほど紹介した松阪牛や神戸ビーフ、さらに近江牛などもルーツは但馬牛。但馬牛は黒毛和種で良い肉質と強い遺伝子を持ち、数多くのブランド牛の素牛となっています。実に和牛の85%以上のルーツが、この但馬牛なのです。
3.近江牛
滋賀県で一番長く肥育した黒毛和種の和牛のことをいいます。他のブランド牛が100年ほどの歴史を持っているのに比べ、近江牛の歴史はなんと400年!群を抜いて長く歴史あるブランド和牛です。
滋賀県のきれいな水と豊かな自然に恵まれた環境で肥育されます。滋賀県全体での生産なので、出荷頭数はかなり多くなります。まるで芸術品のようなサシが一番の特徴で、ひとたび口に入れると芳醇な香りが広がり、その口どけの良さにはうなってしまうほどです。
4.米沢牛
山形県米沢市がある置賜地方3市5町で肥育された黒毛和牛です。山に囲まれ、自然豊かな盆地で肥育されています。
真冬はとても寒くなり、豪雪のため、寒暖差がとても激しくなります。そんな気候の中で育てられたトウモロコシや大豆、麦などを原料にしたものを食べながら大切に肥育されます。品がある良質な脂、繊細で美しい霜降りが目を惹きます。
ここまで4つのブランド牛をご紹介してきました。実は日本の「3大ブランド牛」については、どのブランド牛のことを指すのか明確に決まってません。一般的に言われるのは、松阪牛・神戸ビーフ・近江牛ですが、時には「4大ブランド牛」とも言われます。
せっかくの高級感溢れるブランド牛ですので、うまみをしっかりと味わえる家庭レシピもご紹介します。
ブランド牛レシピ
贅沢にやっぱりステーキ!
1枚丸ごと贅沢に焼きましょう。おすすめの部位ですが、とろけて甘く、脂がジュージーなものがお好みであればロースやサーロインを選ぶといいでしょう。お肉をしっかりと感じたい方は、ランプやヒレがおすすめです。
材料(1人分)
ステーキ一枚、牛脂1個、ニンニク1片、お好みで塩コショウ
作り方
※お肉を常温に戻しておく:冷たいまま焼くと焼きムラができ固くなりますので、30分~1時間ほど常温に戻しておきましょう。
1.熱したフライパンに牛脂を入れ、スライスしたニンニクを入れます。きつね色になったら取り出します。
2.焼く直前に塩コショウをして、塩コショウを振った面から焼き始めます。たまにフライパンをゆすったり、お肉を左右に動かしながら焼いていくと火が均等に行き渡ります。
3.ひっくり返すのは1回のみでOK。2で取り除いたニンニクを盛り付け、完成です。
子供も大人も大好き牛丼!
牛丼ならバラ肉で作る方も多いのではないでしょうか。バラ肉には適度な脂があり、火を通しても固くなりにくいです。少し贅沢な牛丼にしたいときには肩ロースがおすすめです。良質な脂と、口どけなめらかな味を堪能できます。
材料(2人分)
牛肩ロース(薄切り)300g、玉ねぎ大1個、生姜1片、Ⓐ{水200ml、醬油大さじ3、料理酒大さじ2、みりん大さじ2,砂糖大さじ2,}サラダ油大さじ1、青ネギ少々
作り方
1.玉ねぎを千切りにし、生姜の皮は剥いで千切りにします。
2.フライパンにサラダ油を入れ熱し、1の玉ねぎを入れ、中火でしんなりするまで焼きます。
3.1の生姜とⒶのものを加え沸騰させ、牛肩ロースを加えます。中火で10分ほど煮て、汁気がなくなったら火を止めます。
4.青ネギをかけて完成です。
温まりたいときに野菜も取れる肉豆腐!
手軽な材料でできる肉豆腐、バラの薄切りが味も染みこみやすく旨味も出るのでおススメです。合わせてお野菜もたくさん摂っちゃいましょう。
材料(2人分)
バラ薄切り200g、木綿豆腐1丁、白ネギ1本、しいたけ2枚、生姜1片、ごま油小さじ1、みりん大さじ3、酒大さじ3、砂糖大さじ2、醬油大さじ3、お水1カップ
作り方
1.食べやすい大きさに切った牛肉に酒と醬油(各こさじ1)をふりかけ、下味をつけておきます。
2.白ネギはぶつ切りに、しいたけはいしづきを切って4等分にしておきます。豆腐は8等分くらいを目安に切っておきましょう。
3.フライパンに千切りにした生姜、白ネギの白い部分を入れ、ごま油で香りが立つまで炒めます。
4.牛肉を加えて火が通ったらしいたけを加え、さらに炒めます。
5.調味料と水を入れ、ひと煮立ちしてから豆腐を加えて煮込みましょう。蓋をしてから7分ほど中火で煮込みます。
6.最後にネギの青い部分を加え、煮汁が半分くらいになったら完成です。
まとめ
日本が世界に誇るブランド和牛。どの銘柄も大切に肥育され、厳しい基準と長い歴史があり、今では世界で評価されています。日本のブランド和牛について、その歴史に誇りをもちつつ、ぜひご家庭でも特別な日に食べて、贅沢な気分を満喫しちゃいましょう。