日本のブランド牛は、国内だけでなく海外でも愛されるものです。
生産者の方々が思いを込めて育てた牛たちは、生まれ育った土地によってその特徴が異なります。
肉好きなら一度は食べておきたいブランド牛ですが、各地域に存在するブランド牛がどのような味、特徴をしているのかわからないという方も多いと思います。
そこでこちらの記事では、おすすめのブランド牛を7種類厳選してご紹介していきます。そして国産和牛のみならず、海外産の牛肉もご紹介していきますので、好みに合わせて選んでみてくださいね!
人気ブランド牛おすすめ7選
今回ご紹介するブランド牛の銘柄は、「松坂牛」・「仙台牛」・「神戸ビーフ」・「佐賀牛」・「米沢牛」・「伊賀牛」・「千屋牛」の7種類です。
それぞれが育つ環境、生産者が独自にブレンドする餌などによって、味・脂のノリ・見た目も大きく異なります。
いつから人気のブランド牛になったのか、そのルーツや、美味しさの秘密を徹底的に深堀りしていきます。
番外編としてアメリカ産の牛肉をはじめとする輸入牛についてもご紹介していきますので、海外の牛肉にも興味を持っている方は、是非参考にしてください!
松坂牛
三重県松阪市で育てられている松坂牛は、和牛の中でもトップクラスのうまみがあるといわれています。
「肉の芸術品」という異名があるほど、きめ細やかな口当たりや、とろけるような味わいが特徴的です。
昭和10年、「全国肉用畜産博覧会」で最高賞を受賞してからその名が全国に響き渡りました。
生産者秘伝のブレンドの餌を与えたり、ストレスを感じない特殊な環境と愛情で育てられているのでその味は絶品級。
ステーキや焼き肉はもちろん、ハンバーグやカレーの肉などに使っても、高級感を感じられるブランド牛となっています。
仙台牛
宮城県内で飼育生産されている高級肉牛「仙台牛」。宮城県で出荷されているおよそ3割しかいない最高級ランクのブランド牛です。
厳格な品質基準が設けられており、それをクリアしたお肉。そのため、肉質にムラがないのが特徴的です。脂が多いわけでもなく赤みが多いわけでもない、絶妙なバランスのお肉となっています。
仙台牛は昭和49年にその肉質を生み出すことができ、そこから瞬く間に全国に名前が知れ渡りました。
美味しさの秘密は宮城県の清らかな水と、広大な大地で育った「米」にあります。
良質な稲を餌として贅沢に育った肉牛。生産者に約2年半愛情たっぷりに育てられた肉牛は、肉好きの舌をうならせること間違いなしです。
神戸ビーフ
日本3大和牛の一つといわれている「神戸ビーフ」。2009年には「世界で最も高価な9種類の食べ物」に選ばれたこともある、世界中で有名なブランド牛です。
兵庫県の但馬牛の中から、設けられた厳格な基準ををクリアした牛のみに「神戸ビーフ」の称号が与えられます。その基準はブランド牛の中でもダントツに厳しいようです。
そんな厳しい基準をクリアした神戸ビーフは、焼き肉やステーキ、ローストビーフなどどんな肉料理をも絶品にしてしまう素材の良さを持っています。
希少性と独自の美味しさをまとっている神戸ビーフ。最高級ランクのブランド牛の味を一度ご賞味くださいね。
佐賀牛
美しい霜降りを持ち、上質な甘みやコクが特徴的な「佐賀牛」。佐賀の風土を生かした飼育方法が醸し出す柔らかい肉質に、脂身の旨味が全国でもトップクラスのブランド牛として名を輝かしています。
上質で美しい霜降りを実現するために、かなり厳しい霜降りの基準をクリアしており、特にサーロインは旨味だけでなく甘みもあることで有名です。
高い飼料技術で育てられている佐賀牛は、先人たちの長年積み重ねてきた努力によって生まれたまさに努力の賜物。
今もなお徹底した健康管理や飼料管理に改善を重ねられており、進化し続ける日本の代表的なブランド牛です。
米沢牛
山形県の豊かな盆地で生まれ育った「米沢牛」もまた、数多存在する国内ブランド牛の中でもトップに君臨する存在です。
寒暖差の激しい山形の気候の中、生産者が独自に調合した餌を食べながらたくましく育てられた米沢牛は、美しい霜降りと脂のノリが魅力的な特徴です。
明治4年、米沢の地で外国人が牛肉を食用として食べていたことが米沢牛の始まりとされており、約150年という歳月を経てもなお、世界中で人気のある日本のブランド牛の一つといわれています。
伊賀牛
伊賀牛は1905年に東京に出荷したことで全国的に知られたブランド牛です。伊賀牛は三重県の伊賀市・名張市の寒暖差の高い気候と水質の高い清流の地で育てられたおります。
ちなみに近江牛のほとんどが伊賀の素牛であるといわれており、近江牛のルーツとしても有名です。
現在では肉質は赤身肉が美味しいことで有名で赤身肉のステーキや焼肉などで食べるのが人気です。
千屋牛
千屋牛は岡山県の新見市で飼育されるブランド牛。日本最古の黒毛和種といわれており、全国にブランド牛のルーツともいわれています。
千屋牛は生産農家が仔牛から肉牛になるまで一貫して育て上げるため、安心安全の品質を誇ります。
肉質は程よいサシと赤身のバランスが抜群のため、特にロース肉がおすすめです。
千屋牛は出荷頭数が少なく中々岡山県外で食べることができないブランド牛なので、ぜひタイミングがあれば食べてみましょう。
【番外編】アメリカ産牛肉
国内で育てられた和牛はもちろん世界中で人気ですが、近年、外国で育てられた「WAGYU」が話題になっています。
2010年に口蹄疫が流行り、2011年には原発事故が起きた影響により、和牛を日本から輸出できなくなった際にアメリカではWAGYUの生産が盛んになりました。
もちろん日本のトップクラスのブランド牛に比べると、その肉質や霜降りは劣りますが、年々世界中から評価されるお肉となってきています。
アメリカ産のWAGYU「コーベ・ビーフ」は、和牛とアメリカ牛の交雑種として流通しており、日本の神戸ビーフにかなり近い味わいです。
また、仙台で有名な牛タンは実はアメリカ産の場合が多いです。そのため、アメリカ産の牛タンは上質で肉厚な霜降り牛タンをリーズナブルに食べられます。
【番外編】オージービーフ
アメリカ同様、オーストラリアでも牛肉が育てられています。その名も「オージービーフ」で、日本でも聞いたことがある方も多いかもしれません。
それもそのはず。日本の「オージービーフ」輸入量は、日本国内で流通している牛肉の約3割といわれていおり、日本人の食卓によく出てくる牛肉として知られているのです。
肉質は硬めなのが特徴ですが、カロリーがその分低くてヘルシー。赤身が多いので良質なたんぱく質を豊富に摂取でき、ダイエット中の方におすすめの牛肉です。
タンパク質だけでなくビタミンB群も豊富に含まれているので、若い人からお年寄りまで健康的に食べられる牛肉となっています。
【番外編】ニュージーランド産牛肉
ニュージーランドは日本のように四季に恵まれた国です。なおかつ、通年を通して比較的涼しい気候のため、良質な肉質をもつ牛を肥育するのに適しています。
雄大な自然に囲まれつつ、広大な牧草地で栄養価の高い牧草を食べながらストレスフリーで育つため、健康的に育っていきます。
ニュージーランド産牛肉は赤身が多いことが特徴的。低脂肪、低カロリーであるため、あっさりした風味を味わいたい方におすすめです。健康的な生活を心がけている方も、負い目なく思いきりいただくことができます。
なおかつ成長促進剤や、遺伝子組み換えも禁止されており、国をあげての徹底的な管理検査システムを導入しているため、安心して口にすることができる牛肉です。
まとめ
この記事では、日本のトップクラスのブランド牛を7種類ご紹介してきました。
育てられた土地や餌、独自の飼育方法で、それぞれのブランド牛にしかない特徴が生まれ、世界中に名を連ねているものばかりです。
ブランド牛の背景には歴史があり、先人たちが培ってきた技術が受け継がれて、現代でも最高級の牛肉として君臨しています。
そんな歴史や特徴を知っていれば、ブランド牛を食べたときの感動はより一層増すでしょう。
和牛だけでなくアメリカ産、オーストラリア産、ニュージーランド産の牛肉も、日本では味わえない特徴的な肉質のものばかりです。肉好きの方は是非いろいろなブランド牛を食べて、お気に入りの物を見つけてみてください!