牛肉の消費期限は?
保存方法 | 消費期限(目安) |
冷蔵 | 3~5日 |
冷凍 | 3~4週間 |
*消費期限は保存温度によって変わるため、あくまでも目安です。
牛肉の消費期限は保存方法や肉の量によって大きく異なります。そのためきちんとした管理をすれば、消費期限や賞味期限を伸ばしたりすることができます。
冷蔵
ひき肉の場合は1日程度しかもたないので早めに食べるのが大前提です。食べる時間から逆算して挽肉にして、基本的にはその日のうちに食べきりましょう。薄切り肉やかたまり肉であれば、期間は3~5 日ほどです。
冷凍
ひきにくの場合は、生肉状態で冷凍した場合 2~3 週間、加熱してから冷凍した場合は 3~4 週間ほどが目安になります。薄切り肉は、生肉状態で冷凍した場合、下味をつけるなどの下処理を施した状態で冷凍した場合ともに 2~3 週間。かたまり肉を生の状態で冷凍した場合 2~3 週間、茹でる等の調理を施して冷凍した場合は 3~4 週間が目安です。
個人的にはきちんと解凍すれば、冷蔵と変わらない品質で消費期限を長くなる冷凍がおすすめです。
豆知識(精肉店のルール)
実は精肉店では食品衛生法で求められている各温度や部位、スライスの状態での細かなルールがあります。ざっくりとですが、
チルド(冷蔵)ですと加工日より45日、冷凍ですと加工日より2年となっています。
但し、これはあくまでも設備の整った精肉店等でのルールですので、ご自宅で冷蔵・冷凍保存する際の消費期限は上記で考えておくのがベターです。
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牛肉の保存方法(冷蔵(チルド)・冷凍保存)
ここでは牛肉を通販等で購入した際の冷蔵・冷凍別の保存方法を切り方別でご紹介。
冷蔵保存
空気に触れることにより肉は酸化し、品質も味も劣化していきます。冷蔵庫の”チルド室”、”パーシャル室”などのスペースは、通常の冷蔵室と比べて温度が低く設定されており、食材の鮮度を長く保つことができます。機能がついていれば、そこで保存しましょう。
部位関係なく、冷蔵する際は肉からドリップと呼ばれる余分な水気が 出ますが、クッキングペーパーでふき取ることで、臭みも取り除くことができます。ラップをしてからジッパー付き保存バッグに入れ、空気に触れないようにしま しょう。あらかじめ下味をつけておいたり、下ごしらえをしておくことも保存性を高める方法となります。
ひき肉
購入時梱包されていたトレーから取り出し、ラップで包みます。それをジッパー付き保存袋で密閉し、保存しましょう。
スライス・薄切り肉
購入時パッキングされていたトレーから肉を取り出し、クッキングペーパーを利用して肉表面に付着している水気・水分を「ポンポン」とタッチしながら拭き取りましょう。その後「薄切り肉」は調理時に扱いやすい分量を、「厚切り肉」「ステーキ肉」なんかは空気に触れないよう1枚ずつラップで包み、ジッパー付き保存バッグに入れ保存しましょう。
ブロック・かたまり肉
パックから出して、クッキングペーパーで肉の表面の水気(ドリップ)をふきます。ラップで包み、ジッパー付き保存バッグに入れ、可能な限り空気に触れ ないようにして保存します。
冷凍保存
肉は必ず新鮮なうちに、なおかつ調理時のことを想定し、1回に使う分量に小分け冷凍します。それにより冷凍時間も解凍時間も短縮を図れます。
冷凍に時間がかかると肉の細胞が損傷し、品質劣化に直結します。冷凍時はじっくり冷凍するよりもできるだけ早く冷凍される方が劣化が少ないです。そのため、冷凍庫に入れる際、他の冷凍食品に隣接させることによって畜冷効果もでて早く冷凍できます。
冷凍が遅いと解凍時に、旨味成分や栄養分を含んだドリップが出やすくなってしまいます。ドリップが出れば出るだけ、その分美味しさは損なわれていくということ。
そのため、冷凍の温度設定を下げ、 食材を金属製のトレイなどにのせて温度の伝わり方を早くすれば、急速冷凍することができます。そして冷蔵の場合と同様に、ジッパー付き保存バックで密閉することも重要です。
ひき肉
ジッパー付き保存バッグにひき肉を入れ、薄く平らに伸ばします。その後保存バックの上から、1回ごとで使うおおよその分量部分に箸などで筋を入れ、冷凍しましょう。または、そぼろ状に加熱してからラップで包み、ジ ッパー付きバッグ入れて冷凍します。
スライス・薄切り肉
パックから取り出し、クッキングペーパーで肉の表面の水気をふきとります。「薄切り肉」は重ならないように広げ、1回に使う分量をラップで包みましょう。「厚切り肉」や「ステーキ肉」は、適宜ほどよい大きさにカット、筋切りなどの下処理を行います。その後は必ず1枚ずつラップで包みましょう。そしてなるべく熱伝導性に富んだ金属性トレイ等に並べて急速冷凍を行います。
しっかり凍ったことを確認し、ジッパー付き保存袋で密閉、再度冷凍庫に保存しましょう。
ブロック・かたまり肉
かたまりのままでは解凍がむずかしいため、調理に使う量に切り分けたのち、ラップで包みます。その際、肉の表面の水けをよくふき取ることをお忘れなく。さらに上からアルミホイルで全体を包むか、そのまま金属トレイにのせて冷凍しましょう。 凍ったら、ジッパー付き保存バックに移して、また冷凍室で保存しましょう。
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消費期限を長くする!冷凍した牛肉を解凍する方法
消費期限を長くし、牛肉をおいしくいただくためには、解凍の工程が非常に重要となります。
ポイントは「低温でゆっくりと解凍する」という点です。低温で解凍することにより、肉の旨みである肉汁をほとんど出さずに、品質を保ったまま解凍することが可能となります。
オススメの解凍方法は、まず「氷水解凍」です。水漏れしないよう、2 重にビニ ール袋に入れた後、それを氷水をはった入れ物に浸けます。時間が経つにつれ、だんだんと氷水の水温も高くなっていくため、頃合いを見計らって適時氷を追加していきましょう。手間と時間がかかりますが、最も味と品質を損なわない方法です。
お次は、「”冷蔵庫内”での自然解凍」です。溶け出てくる血などが漏れてしまわないよう、2 重にビニール袋に入れるか、または容器に入れて解凍しましょう。時間がないからといって水やお湯をかけてしまうと、肉汁が流れ出てしまい旨味や風味が損なわれてしまいます。
室温での解凍も、細菌繁殖の原因となるため控えましょう。
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消費期限内だけど牛肉から変なニオイが・・・
先の項で、冷蔵・冷凍保存のそれぞれの消費期限についても触れてきました。ただし、この期限についてはあくまで”目安”となるため、保存状態がわからず商品に記載されている消費期限だけを信じるのは危険です。最終的にはお肉の状態や見た目をみて自身で判断する必要があります。
「消費期限内のはずだけど、酸っぱいニオイがする・・・」
その場合は、お肉が”赤色”であり変色が少ないこと、触ってみて”ネバネバする等の手触りがない”ことをチェックした上で、しっかりと加熱処理をすれば食べること自体は可能です。
しかし、品質が劣化している、腐りかけていることに間違いない状態なのは確かです。
腐敗州やちょっと臭いと感じたり、酸味などを感じたら、よほどの事情がない限り、大丈夫か不安なときは食中毒などの恐れもあるため安全を期して口にせず、破棄することを強くオススメします。
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牛肉はまとめ買い&小分け保存がお得!
普段の食事において、切っても切り離せない牛肉の存在。いざ料理をする際、そのたびに食材を購入しにスーパーへ走ったり、あちこちに行ったりすることは、忙しい 現代人にとって少し面倒に感じられることも多いかと思います。
そんなとき、自宅の冷蔵庫に買い置きしてあるお肉があれば非常に助かります。お買い物をする際には、 一見使いきれない量であったとしても、大容量パックや特売品などをチョイスをしてみましょう。とくに牛肉、なかでも「牛薄切り肉」なんかはおいしいうえに、すぐ に火が通ることもあって忙しい日の時短料理にもピッタリかと思います。時間とお金の節約になりますよ。
みなさんが心配されるであろう、時間に伴って変化していく 「品質」のところですが、適切な保存方法をとれば、時間が経ってもおいしくいただくことができます。
冷蔵&冷凍保存した牛肉のおいしいレシピ
ここでは賞味期限や消費期限が近く余ってしまった場合におすすめの牛肉レシピをご紹介。
ビーフシチュー
コトコト煮込んで、ほろほろのお肉がおいしいビーフシチュー。セール日などにお安くまとめ買いした牛肉を、調味液をもみ込んでから冷凍しておけば、使いたい時に解凍して使うだけ。安いお肉でもほろりと柔らかくいただけちゃいます。水で煮込むのではなく、赤ワインで煮込むのがオススメです。
ビーフカレー
ただでさえ手っ取り早く作ることができ、おいしくいただけるカレーライス。牛肉に下味をつけ、冷凍保存しておくことで、忙しい日でも簡単にカレーが味わえます。玉ねぎも同時に冷凍することで、細胞が壊れるのですぐに火が通りますよ。
また、消費期限の長いレンジで温めるだけで食べれるブランド牛のレトルトカレー食品もあります。
牛丼
しょうゆやみりん、酒などで、下味をつけてから冷凍しておいた牛肉を使用します。フライパンでさっと煮立ててお椀に盛るだけで、すぐにお食事にありつくことがで きます。お手頃な牛肉の切り落としやどんな部位でも作れるのもいいですね。おすすめは玉ねぎも一緒に冷凍しておくことです。
牛そぼろ
牛そぼろは家で作れる手軽な常備菜。作り方も一度覚えれば簡単です。二色丼や三色丼だったり、普段のちょっとしたふりかけや、混ぜご飯などにも活用できるのでオススメで す。
まとめ
あらゆるお料理の主役となる牛肉。生ものなのでどうしても消費期限が気になりますが、冷蔵・冷凍保存時、解凍時にちょっとしたひと手間を加えることにより、品質をなるべく損なうことなく、格段においしくいただくことが可能になります。このお肉の情報を知っているのと知らないのとでは、完成するお料理のクオリティが断然変わってくるはず。ぜひこの機会に、大事なポイントを押さえてみてくださいね。