牛肉を食べると血糖値が上がるって本当?各部位の特徴をご紹介!

血糖値と牛肉の関係について

 

ツナガル行政書士
 

血糖値とは?

血糖値とは?

血糖値とは、血液中のグルコースの濃度のことです。グルコースとはブドウ糖のこと。要するに糖分です。食材には多かれ少なかれ、糖分が含まれています。私たちが食事をして、消化吸収すると血液中にグルコースが入ります。そして、血糖値が上がっていくという仕組みです。

この成分は生きていくための大切なエネルギーとなります。これだけ読むと、血液中にグルコースが入ることは悪いことでないように思えますね。

血糖値を気にしなくてはいけない理由

血糖値は高すぎても低すぎてもいけません。血糖値が高い状態が続けば、血管の動脈硬化を進行させてしまいます。また血糖値が低いと疲労や倦怠感、眠気などがおき、ひどくなると痙攣したり昏睡状態に陥ってしまったりします。

そこで血糖値を正常に調整する役割をしているのが、すい臓から分泌されるインスリンというホルモン。血糖値が上がりやすい食品を大量に摂取すると、その数値が急激に上昇し、大量のインスリンが分泌されます。

インスリンを大量に分泌し続けると、最終的にはインスリンが分泌されなくなる「糖尿病」になってしまいます。

インスリンは太らせホルモン

このインスリンという成分。実はエネルギーとして消費されずに余ったグルコースを脂肪に変え、脂肪の燃焼を抑える働きをします。

ダイエットをしている方は聞き捨てなりませんね。このインスリンをなるべく分泌させないことがダイエットのポイントとなります。

急激に血糖値を上げないための食事法は、低糖質の食材を選ぶこと。そしてGI値の低い食材を選ぶことです。

GI値の低い食材は糖分が含まれていても血糖値が急激に上昇しないので、インスリンが分泌しすぎることがありません。ちなみに低GI値の目安は55以下です。

 

牛肉を食べると血糖値が上がる?

さて、肝心の牛肉を食べると血糖値はどうなるのでしょうか。

牛肉は糖分、GI値が低いので血糖値が急激に上昇してしまうようなことはありません。ただ、牛肉に含まれている鉄分や飽和脂肪酸(脂の多い部分に多く含まれている)、調理によるコゲの部分が、インスリンの分泌や働きを低下させるという実験結果も出ています。

確かに脂分の多い焼肉を糖分のたくさん入ったタレにつけて、高GI値の白米をたくさん食べるような食生活を頻繁に繰り返していれば、血糖値は急上昇を繰り返し、インスリンの分泌や働きは阻害され、体に不調をきたしてしまうかもしれませんね。

しかし牛肉だけに偏ることなく、鶏肉や魚なども取り入れながら、調理法や調味料などにも気を配っていれば、牛肉を食べることによるデメリットは、さほど気にする必要がないように思います。

日本の平均寿命が延びたのも、肉食をするようになった戦後から。「動物性タンパク質」は人間の体にとって非常に大切なものです。そして肉の中でも牛肉は多くのメリットを持っています。

 

積極的に食べよう!健康食品牛肉

健康に良い様々な部位肉

牛肉の優秀なところは、筋肉や体をつくる大切な成分であるタンパク質や、タンパク質の働きを助けるビタミンB群、脂肪を燃焼する手助けをするカルニチンが豊富なところです。

しかもどの部位もまんべんなく糖質が低く、GI値も低め。一緒に食べる食材や調味料に気をつければ、血糖値を急上昇させてしまうということはありません。

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牛肉は健康にいい⁉ 健康にいい理由とおすすめ部位をご紹介!

 

ダイエットには不向き?高脂肪な牛肉の部位

低糖質でダイエット向きの食材の牛肉ですが、糖分が少ないからと言って食べ過ぎればオーバーカロリーとなり、やはり太ってしまいます。

健康だけでなくダイエット目的で牛肉を食べるなら、牛肉のカロリーや脂肪の量も知っておきたいところです。まずは高脂肪な牛肉の部位を紹介しましょう。

 

サーロイン

サーロインの位置

赤身と脂肪のバランスが絶妙で、やわらかくて非常に美味しいと有名な部位ですが、カロリーや脂質は高め。ダイエットをしている方はほどほどにした方が良さそうです。

サーロイン(100g当たり)

カロリー:298kcal
タンパク質:17.4g
脂質量:23.7g
糖質:0.4g
GI値:45

 

牛バラ(カルビ)

牛バラの位置

牛バラとは牛のお腹まわりの肉のことです。スーパーでもよく見かける身近な部位ですね。焼肉屋でよく見かけるカルビも牛バラの一部分のことをいいます。

肉質は固いほうですが、脂身と赤身が合わさったコクと旨味の強い部位です。ただ、脂身が多いのでカロリーは高め。タンパク質も牛肉の中では低めです。安くて美味しいのでついついたくさん食べてしまいそうですが、ダイエット中の方は量に気をつけてくださいね。

牛肉バラ(100g当たり)

カロリー:371kcal
タンパク質:14.4g
脂質量:32.9g
糖質:0.2g
GI値:45

 

低脂肪高タンパクな牛肉の部位

牛肉を食べながらダイエットをしたい!そんな風に考えている方のために、これから牛肉の中でも特に低脂肪・高タンパク質の部位を3つ紹介します。牛肉を購入する際の参考にしてください。

ヒレ

ヒレの位置

一頭の牛から3%ほどしか取れない希少部位。非常にやわらかい肉質と上品な味わいが特徴です。価格は高めですが、脂が少なくタンパク質が豊富な部位。セレブが美容のために好んで食べている牛肉です。

牛肉ヒレ(100g当たり)

カロリー:133kcal
タンパク質:20.5g
脂質量:4.8g
糖質:0.3g
GI値:45

 

肩(ウデ)

肩の位置

肩は赤身肉の濃厚な旨味を楽しめる部位ですが、筋が多く固いので煮込み料理などに最適。カロリーが低めで、コラーゲンが豊富に含まれています。高タンパクでビタミンB12や亜鉛もたっぷり摂れますよ。

牛肉肩(100g当たり)

カロリー:180kcal
タンパク質:19g
脂質量:10.6g
糖質:0.1g
GI値:45

 

モモ(赤身)

モモの位置

コストパフォーマンスが良く、タンパク質が豊富で低脂質。赤身が多く肉質が固いのが特徴です。牛肉をうまく取り入れながら、ダイエットや筋トレを頑張っていきたい方におすすめの部位。煮込み料理やスープ、薄切りにしてカレーや牛丼などに使うのがおすすめです。

牛肉モモ(100g当たり)

カロリー:182kcal
タンパク質:21.2g
脂質量:9.6g
糖質:0.5g
GI値:46

 

【番外編】ケトジェニックダイエット

ケトジェニックダイエットをご存知ですか?ダイエットといえば糖質制限が有名ですよね。このケトジェニックも糖質の摂取をなるべく抑える(1日50g以下)方法ですが、代わりに脂質を多量に摂取する必要があります。

ケトジェニックとは、通常エネルギーの素となるブドウ糖に代わって体を動かす「ケトン体」を肝臓で作り出し、それをエネルギーとして使用する状態のことです。「ケトン体」は体脂肪を燃焼させて作り出されるという特徴を持っています。

これまで体内でエネルギー源として使用していた糖質の代わりに、脂肪を燃やしながら生成されるケトン体で身体活動を行いつつ、痩せよう というのがケトジェニックダイエットということですね。

たくさんのタンパク質・脂質を摂り、糖質はなるべく控えることが、このケトジェニックダイエットを行う上での鉄則です。このことから牛肉はケトジェニックダイエットに非常に適した食材と言えます。

筋力トレーニング、ボディメイクを行う方がよく牛ステーキを食べることがありますが、このケトジェニックダイエットを取り入れている可能性が高いです。

糖質制限ダイエットなどで挫折経験がある方は、ぜひこのケトジェニックダイエットについて調べてみてはいかがでしょうか?

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牛肉はダイエットに最適?部位ごとの糖質とおすすめの食べ方をご紹介!

 

まとめ

健康やダイエットのために、頭の片隅に入れておきたい血糖値についての知識ですが、牛肉を食べる場合はそんなに気にする必要はありません。

血糖値が気になる方は、低糖質・低GI値の食品とともに牛肉を食べてくださいね。そして、ダイエットをしたい方は、血糖値だけでなくカロリーや脂質にも注目してください。

栄養がたくさん詰まった牛肉を口にすることで、ダイエット中でも栄養不足になりにくく筋肉も落ちにくいです。健康的な体をつくりましょう!