牛肉のテールとは?
牛肉のテールと聞いてまず何を思い浮かべますか?有名なものは、そのまま”テール”というワードがついている「テールスープ」などでしょうか。焼肉屋さんや韓国料理店で食べるイメージのあるテール。もしかすると、家庭料理ではあまりでてこない部位かもしれません。
しかし女性には嬉しい成分が含まれており、旨味も十分に感じられるテール。そんなテール肉をもっとたくさんの方に知ってほしいと思います!今回はテールについて詳しく見ていきましょう。
部位
テール=牛の尻尾部分。また「シッポ」や「ヒップ」といわれることもあります。英語では「OXTAIIL(オックステール)」。韓国語では「コリ」といわれています。
形としてはしっぽの真ん中に骨があり、おしりの付け根部分が最も太く、しっぽの先端になるにつれ細くなっていきます。
一頭の牛から取れるテールの長さは大体50~60センチ、重さ1.5kg~2kgです。あまり取れない希少部位です。
特徴
脂質が高く旨味が強いのが特徴です。
テール肉は旨味とコラーゲンの塊なんです!体内の水分をキープし乾燥を防ぐコラーゲン、そのコラーゲンとコラーゲンをつないで肌の弾力やハリを保つ、エラスチンと呼ばれる肉基質タンパク質の割合も高いのです。
コラーゲン・肌弾力・ハリ。女性にはとても嬉しい成分が入ってることがわかります。
カロリー
脂質が牛バラ肉より多く含まれているため高カロリーです。牛の内臓(テール、ミノ、ヒモ、タン、ハラミ、レバー、ハツ、センマイ)の中で最も高くなります。
テールの味、食感は?
味・食感
コクがあり濃厚な味わい。テールはとても固く歯ごたえのある食感になります。しかし長い時間煮込むことで旨味が増し、お肉も柔らかくなって食べやすくなります。
テールのおすすめの食べ方
歯ごたえのある部位の為、長時間煮込むことで旨味が増し柔らかくなることから、スープや煮込み料理に向いてます。また、テール肉を下茹でしてから軽く炙り、塩コショウや焼き肉のたれをつけて食べる焼き料理としても、実はおすすめなのです。
テールのおすすめの焼き方
テールの焼肉は、美味しくクセになる味わいです。焼き肉用ではテールを輪切りにして薄くスライスしたもので食べますが、骨の部分が固いので、薄くスライスするためには専用の電気ノコギリが必要になります。
テールってどこで買えるの?
もちろんネットショッピングであれば購入することは可能です。しかし実店舗の場合、 普段スーパーなどであまり見かけることのない牛テール。お店にもよりますが、精肉店でも取り扱いがないことも。スーパーでお願いしてもなかなか取り寄せることは難しいことがありますが、町の精肉店であればあらかじめ注文しておくことにより、お取り寄せをしてくれることが多いです。実店舗の場合、要望に応じてカットしてくれたり、下処理等も行ってくれる場合があるのも助かりますね。
下ごしらえなど一見すると扱いが難しそうな牛テールですが、普段なかなか味わえない絶品料理が作れます。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
テールのおすすめレシピ
王道ことこと煮込んだテールスープ
材料(2人前)
・牛テール600g
・下味用 料理酒40ml、塩小さじ1/2
・スープ用 水1500ml、長ネギの青いところ1本分、セロリ(葉)1本、玉ねぎ1/4、生姜20g、
(A)料理酒大さじ1、みりん大さじ1、塩小さじ1、黒コショウ小さじ1/4
小ねぎ適量、黒コショウ適量
下準備:牛テールは1時間くらい冷水につけて血ぬきをしておきます。
作り方
- 牛テールを下茹でします。鍋にたっぷりのお水(1500ml以上)と塩大さじ1、牛テールを入れ強火で沸騰させます。沸騰後、中火にして10分下茹でをし、湯切りをします。
- アクを流水で洗い流し、水気を切ります。
- バットなどに移して下味用の材料をふりかけラップをして30分おきます。。
- スープ用の材料を鍋に入れ、3を入れたら強火で沸騰させます。沸騰したらアクを丁寧にとって弱火にします。蓋をし、そのまま2時間くらい煮ます。水分が少なくなったら足して、アクと脂を途中で見ながら取り除きます。
- 牛テール以外の材料を取り除き(A)を入れ蓋をします。そのまま中火で30分くらい煮込み火からおろします。
- お皿に盛り付けて黒コショウと小ねぎをふりかけたら完成です。お好みで塩加減をしてください。
ポイント
煮込んでいる間、丁寧に脂を取ることですっきりした味わいになります。圧力鍋を使って時短で作ることもできます。残ったスープをカレーやシチューにリメイクしても出汁が効いているので美味しくできます。
簡単にできる牛テールのトマト煮込み
出典:cookpad
材料(2人前)
・牛テール 800グラム
・玉ねぎ 2個
・ニンニク 3かけ
・バター 15g
・トマト水煮缶 2缶
・ローリエ 3枚
・ブロッコリー、マッシュルームや季節のキノコなどお好みで
作り方
1.牛テールに塩コショウを多めにふりかけ、小麦粉をまぶしておきます。
3.フライパンに牛テール入れオリーブオイルとニンニクで焼いていきます。
4.鍋に薄切りにした玉ねぎを入れバターと炒めます。玉ねぎがきつね色になったら牛テールを加えます。水を加えローリエを入れて煮込みます。途中でアクをとりながら1時間ほど煮込みます。
5.トマト缶を加えてさらに1時間煮込みます。最後にブロッコリーを加えて火が通ったら完成です。
~番外編~余った骨であったかにゅう麺
残って使わない骨があればコトコト煮込んで出汁をとればテールの旨味たっぷりのおいしいにゅう麺ができます。
夜食にもうってつけです。あごだしの量はお好みで加減してくださいね。
材料
・残ったテールの骨
・あごだし
・そうめん1束
・ネギ 少々
作り方
- お鍋にお水と骨を入れ、蓋をして弱火で1時間ほど煮込む。アクは取り除く。
- あごだしを加えて沸騰したらそうめんを入れます。
- そうめんが茹で上がったらネギを入れて出来上がりです。
他にもあるテールのおすすめ情報
テールに合うお酒
テール料理はコクがあり濃厚な味わいになるので、キレがあるビールやフルボディの赤ワインと相性がいいでしょう。
風邪にもテールがおすすめ
風邪をひいていると、体内のエネルギーが不足している状態となっています。そんな時にはテールをいただくのがおすすめ。
テールには脂質がたくさん含まれていています。脂質は、体の体温を上げて免疫を高めてくれる効果が期待できます。また、ミネラルの亜鉛も含まれており、風邪ウイルスの増加と炎症を抑える効果があります。
体が弱っていると感じるときや、風邪の引きはじめにはテールがおすすめです。そんな時は温かいスープにするといいでしょう。
まとめ
スープに焼肉など様々な方法で堪能できる牛テール。女性に嬉しい成分が含まれており、弱った時にももってこいの万能な部位です。
今まであまり家庭で料理しなかった方もいるかもしれませんが、下準備だけしてあとはコトコト煮込むだけで、栄養満点ビーフテールスープが作れちゃいます。ぜひご家庭でもテールを堪能してください。