栄養たっぷりの牛肉をお子様と一緒に食べよう!
牛肉には子どもの成長に必要な栄養素がたくさん含まれているので、メニューに積極的に加えたい食材です。
しかし小さなお子さんに牛肉をどう食べさせればいいか迷ってしまうママも多いのではないでしょうか?特に2歳は、離乳食から卒業して幼児食が始まるころでメニューに悩みますよね。
この記事では牛肉の栄養素がお子さんの発育に与える影響と、2歳のお子さんもおいしく食べられるレシピを解説します。日々の献立の参考にしてください。
牛肉に含まれる栄養素
牛肉には、子どもの成長に欠かせない栄養素が豊富です。特に赤身部分には鉄分、亜鉛がたっぷり含まれています。
タンパク質
タンパク質はアミノ酸からできており筋肉や内臓、皮膚や毛髪、つめ、血液などあらゆる部分を作るために欠かせない栄養素です。
人間は自分の体で合成できるアミノ酸もありますが、合成できないアミノ酸があり、これらは「必須アミノ酸」と呼ばれています。
必須アミノ酸はバリン・ロイシン・イソロイシン・リジン・トリプトファン・スレオニン・メチオニン・フェニルアラニン・ヒスチジン(大人になると合成できる)の9種で食品から摂ることが必要です。乳幼児にこれらに加え、アルギニンも欠かせません。
アルギニンは成長ホルモンの分泌にも関わっています、特にヒスチジンは、乳幼児は合成できないため重要です。牛肉赤身にはこれらがバランスよく含まれています。
ミネラル
ミネラルはカルシウム・リン・マグネシウム・カリウム・ナトリウムと塩素など「多量ミネラル」、鉄・亜鉛・銅・ヨウ素・セレン・マンガンなど「微量ミネラル」に分けられます。
ミネラルは、体内でさまざまな調整を行っています。例えばカルシウムは骨や歯の形成、筋肉や神経の健康に、リンも骨や歯の形成ほかエネルギー生産の働きをしています。そのため乳幼児はしっかり摂る必要があります。
皮膚の健康、免疫に関わる亜鉛は牛レバーや赤身に豊富です。甲状腺ホルモン合成に働くヨウ素も、牛肉に多く含まれています。
鉄
鉄もミネラルのひとつ。ヘモグロビンの構成成分であり、酸素を運搬しています。体内で合成できないため、食品から摂ることが必要です。
乳幼児は発育著しい時期であるため、鉄の摂取は重要。不足すると、落ち着きのなさや注意力の低下や散漫、学習能力の低下などが生じると考えられています。
鉄分には吸収率の高いヘム鉄と低い非ヘム鉄が存在します。そして、牛肉の赤身に含まれるヘム鉄は、吸収率の高いもので、かつ多く含まれています。ビタミンCと一緒に食べることで、吸収が促進されます。
ビタミンB6(ピリドキシン)
ビタミンB6には皮膚の健康や赤血球形成などさまざまな働きがありますが、特に乳幼児では脳の発達、免疫機能などに関わっています。牛の赤身肉にたくさん含まれています。
ビタミンB12(コバラミン)
タンパク質や脂質の代謝、神経機能の正常化、葉酸と一緒に赤血球を作る、DNAの合成などの働きがあります。乳幼児に欠乏してしまうと成長が遅延したり、発育や運動障害が生じます。牛肉の内臓肉(レバー)に含まれています。
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コロッケ
小さなお子さんが喜ぶコロッケ。野菜は常備菜のジャガイモと玉ねぎで作れます。コロッケは購入することも多いかもしれませんが、手作りなら味付けも大きさも調整できるのがメリット。かぼちゃで作ると甘みのあるコロッケになります。
材料(2~3人分)
・ジャガイモ 約300g
・玉ネギ 1/2個
・牛ひき肉 100g
・バター 10g
衣
・小麦粉(薄力粉) 大さじ2
・パン粉 大さじ4
・溶き卵 1個
調味料
・塩 少々
・砂糖 少々
作り方
1. ジャガイモの皮をむき、1センチ角に切ります。芽があったらしっかり取り除いてください。
2. 玉ネギはみじん切りにしておきます。
3. ジャガイモを耐熱ボウルに入れ、ラップをしたら電子レンジで加熱します。
4. 軟らかくなったらつぶして、熱いうちにバターを混ぜます・。
5. フライパンに油を引いたら、牛ひき肉を炒めます。
6. 調味料、塩と砂糖を混ぜます。
7. みじん切りにした玉ねぎを加え、肉に火が通るまでさらに炒めます。玉ねぎはきつね色 になるくらい炒めましょう。
8. 4と混ぜ合わせ、だ円形に丸めます。
9. 小麦粉→溶き卵→パン粉の順に衣を付けていきます。
10. 天ぷら鍋に油を入れ170度に熱し、コロッケを揚げます。
11. きつね色になったら、油を切ってお皿に盛りつけます。
12. ソース、またはケチャップを付けていただきます。
※揚げ物調理が難しいときは、フライパンでパン粉を炒めたものをまぶすだけでもコロッケになります。
2歳児が食べやすい工夫
・ジャガイモの芽は、大人にとっても危険です。しっかり取り除いてください。
・だ円形に丸めるときは、食べやすい大きさに、
・コロッケの表面にケチャップで顔など書いてあげると喜びます。
ハヤシライス
ご飯にぴったりのハヤシライスはどこか懐かしい味。水の代わりにトマト缶で煮込んでもおいしくできます。
材料(大人2人+子ども1人)
・ごはん(あらかじめ炊いておく)
・牛肉(細切れ) 200g
・玉ネギ 1/2個
・にんじん 1/4本
・バター 20g
・小麦粉 小さじ2
・水 240CC
・ケチャップ 大さじ5
・砂糖 小さじ1
・塩 少々
作り方
1. 玉ネギは半分に切り、くし切りにする
2. にんじんはいちょう切りにする(お星さまの形にくりぬくとかわいい)。
3. にんじんは電子レンジで加熱しておくと火が通りやすくなる。
4. 牛肉は子どもが食べやすい大きさに切る
5. フライパンにバターを溶かし、玉ネギ、にんじんを炒め、牛肉を加えて炒める
6. 小麦粉を入れて焦がさないように炒める
7. 水、ケチャップを少しずつ入れて、ふたをして煮込む
8. 調味料を入れて味を整える
9. ごはんを盛ったお皿にかける
2歳児が食べやすい工夫
・酸味が強いと食べづらいのでまろやかに作り上げましょう。
・忙しいとき市販の子ども用ルーを使ってもOK
お子様向けビビンバ
ビビンバはお肉も野菜もたっぷり食べられるメニュー。辛みをなくせば、2歳児でも食べられます。片栗粉で軽くまとめると食べやすくなります。大人はお好みでコチュジャなどでン辛みを付けて。
材料
・ごはん(炊いておく) 適量
・牛肉細切れ(ひき肉でも) 100g
・ほうれん草または小松菜 約100g
・にんじん 1本
・もやし 1袋
・ゆで卵 人数分(大人は生卵でも)
・片栗粉 小さじ1
漬け汁
・しょうゆ 大さじ1.5
・砂糖 小さじ2
作り方
1. Aの調味料を混ぜ合わせておく
2. 牛肉は漬け汁に漬けておく
3. ごはんを炊いておく
4. ゆで卵を作っておく
5. 野菜をゆでる。
6. 野菜は水を切って、食べやすいように細かく切る。
7. ごま油を熱したフライパンで牛肉を炒める。
8. 野菜を加え、少量の水で溶いた片栗粉でとろみを付ける。
2歳児が食べやすい工夫
・片栗粉でとろみを付けると食べやすくなります。
・一般のビビンバは生卵ですが、2歳児は免疫力が未熟です。ゆで卵を添えましょう。
ハンバーグ
プチハンバーグであれば、2歳のお子様もパクパク食べられるでしょう。お誕生日のごちそうにもぴったり。たくさん作って、冷凍しておくのもおすすめです。
材料
・牛ひき肉 300g
・玉ネギ 1/2個
・パン粉 1/2カップ
・溶き卵 1個
・牛乳 大さじ2
・塩 少々
・サラダ油 少々
作り方
1. 玉ネギをみじん切りにする。フードプロセッサーを使うと楽。
2. サラダ油を引いたフライパンで炒める。(透き通ってしんなりするまで)
3. 玉ネギは冷ましておく。
4. ボウルに肉、パン粉、牛乳、溶き卵、冷ました玉ネギ、塩を入れて、しっかり混ぜる。
5. 粘りが出るくらいが目安。しっかりこねることで、型崩れしにくくなる。
6. 食べやすい大きさに形を整えたら、両手の平で投げ渡すようにして空気を抜く。
7. サラダ油を熱したフライパンで焼く。オーブンで焼いてもおいしい。
8. フタをして蒸らす。
9. ケチャップやソースをかけていただく。
2歳児が食べやすい工夫
・小さめ(直径5センチくらい)のサイズにすると食べやすいでしょう。
・つなぎに豆腐を使うとふんわり仕上がります。
牛そぼろご飯
ごはんが進むメニュー。作り置きをして、冷凍保存にも適しています。いり卵やほうれん草、さやえんどうなどと一緒に三色丼にするのもおすすめ。
材料
・牛ひき肉 200g
・砂糖 大さじ1
・しょうゆ 大さじ1.5
・みりん 大さじ1.5
・おろしショウガ 少々
・みそ 小さじ1
・卵
作り方
1. 鍋を温め、牛肉と調味料を一緒に火を通す。
2. 木べらなどで混ぜながら焦がさないように炒める。
3. 汁がなくなるまで煮詰める
4.卵をスクランブルで焼く
2歳児が食べやすい工夫
・ニンニクを入れるレシピが多いのですが、2歳用なので外してあります。
・ごはんにかけるので少し味が濃い目でも大丈夫です。
・ごはんと混ぜ合わせてあげると食べやすくなります。
2歳児の牛肉、注意点
・火をしっかり通すことが大切です。免疫力が未熟なので、牛刺しやレアステーキは食べさせないでください。
・コショウなどの刺激の強い香辛料はもう少し大きくなってから。
・食べやすい大きさに切ります。筋は取り除いておきましょう。ひき肉は食べやすいのでおすすめです。
まとめ
牛肉には、成長著しい2歳児に大切な栄養素が豊富に含まれています。しっかりした体作りのためにも、脳の発達のためにも、牛肉を上手に食事に取り入れていきましょう。
コロッケやハンバーグなど、お子さんの好むメニューはもちろん、ハヤシライスやビビンバなど、ちょっと大人向けのメニューも工夫次第でお子さんも食べやすくなります。ぜひ作ってみてください。