ブランド牛の食べ比べに挑戦
少し前まであまり見かけなかった「ブランド牛」ですが、松坂牛などを筆頭に、昨今ではスーパーの精肉コーナーや焼肉店のメニューなどでもよく目にするようになってきました。
また、ブランド牛に特化したステーキハウスなどの専門店も年々増えている傾向にあります。
しかしブランド牛の名前は知っていても。それぞれの違いや味の特徴まで詳しい方は少ないのではないでしょうか?
今回はそんな「ブランド牛に興味があるけど、どれから試していったらいいのかわからない」といった方向けに、有名ブランド牛の味・食感等の特徴や、肥育環境、おすすめの食べ方などについてご紹介していきます。
各ブランド牛の特徴
松坂牛
ブランド牛というと松坂牛を思い起こされる方も多いくらいに、ネームバリューに富んだブランド牛です。松坂牛は三重県松坂市およびその近郊で主に肥育されています。ただし、松坂市とその近郊で肥育されたすべての牛が松坂牛というブランド牛になるわけではありません。
肥育は松阪市周辺地域で行われますが、それ以外にも「旧松坂肉牛生産者の会」会員のもとで肥育されていること、また、「松坂牛個体識別管理システム」に登録済牛であることも、ブランド牛を名乗る上での条件となります。
牛肉の特徴としては霜降りの肉質であり、脂分が豊富で一口食べた瞬間にとろけるようなまろやかさを持っています。このことからブランド牛の中でも大変人気な種類となっています。
松坂牛は丁寧に1頭1頭管理され、自由な放牧スタイルで肥育するのではなく牛舎で肥育され、穀物類の餌をメインとして与えられています。また、牛にビールを飲ませて優れた肉質にしたり、マッサージをおこなうなど他のブランド牛とは異なる肥育方法もおこなわれています。
松坂牛の良さをしっかりと味わうためには、なんといってもサーロインを塩胡椒などのシンプルな味付けで召し上がることをおすすめします。肉本来の旨味や風味を舌でしっかりと堪能することができるのでおすすめです。
神戸ビーフ
「神戸牛」と呼ばれることが多いですが、実はこの「神戸牛」というブランド牛は存在しないのです。正しくを「神戸ビーフ」といいます。
兵庫県内で肥育されたからといって、神戸ビーフとなるわけでもありません。生産者の方や生産流通業界、そして消費者の協力のもと設立された「神戸肉流通推進協議会」という団体が定めている厳しい条件をクリアしたもののみが、神戸ビーフのブランドを名乗ることができます。
神戸ビーフが一般的に高級ブランド牛とされる一番の理由は、神戸ビーフの称号を得るための基準が厳しいためです。
神戸ビーフはサシが細かく、赤身のもつ旨味と絶妙なバランスで組み合わさっている霜降りにあります。口に入れた瞬間にホワッと溶け、それでいて後味もあっさりしているのが特徴です。
神戸ビーフが育つ環境はストレスの少ない豊かな自然。また、一頭一頭こだわり抜いた餌を生産者ごとに工夫して与えられています。それぞれの個体の健康状況や成長速度に応じてコントロールされている点も、神戸ビーフの美味しさが維持され続けている大きな理由の1つであるとも言えます。
神戸ビーフの本来の旨味や風味をふんだんに味わうために、薄めの味付けのステーキでいただくことをおすすめします。赤身と脂身のバランスが本当に絶妙ですので、ぜひご賞味ください。
米沢牛
米沢牛は山形県米沢市の置腸地方3市5町で肥育された「子を産んでいないメスの黒毛和牛」で、一定の基準をクリアしたもののことを指します。
米沢牛の歴史はとても古く、明治時代までさかのぼります。イギリス人洋学教師であったチャールズ・ヘンリー・ダラス氏が赴任先の山形から横浜にお土産として持ち帰り、仲間に振る舞い大好評だったという話が残っているほど、歴史と伝統のあるブランド牛になります。
米沢牛は寒暖差の激しい米沢市の気温に耐えながら育っていきます。とうもろこしや米ぬか、麦や稲わらなどさまざまな材料をブレンドした、こだわりの餌を与えられています。
味の特徴としては、きめ細やかな霜降りであること。口に入れるとすぐにとろけ、肉の旨味が口いっぱいに広がります。
とろけるような食感や肉本来の旨味を味わうためにも、シンプルな味付けで召し上がっていただき、ぜひ米沢牛の虜になってください。
佐賀牛
佐賀牛とは、JAグループ佐賀管内(佐賀県全域)で肥育される黒毛和牛のうち、日本食肉格付協会による厳しい基準を満たしたものになります。
他のブランド牛とは異なり、肉質を表すランクがしっかり数値で示されているという点が特徴。品質が保証されているといった点が際立っています。
佐賀牛が育つ環境は、自然豊かな大地。一頭一頭生産者によって管理され、しっかりとした品質チェックやランク付けがおこなわれています。
おすすめの食べ方としては、ランクごとにステーキ、しゃぶしゃぶ、ハンバーグなどさまざまあります。低ランクのものであったとしても、しっかりと品質が保証されていますので、一度召し上がってみてください。
近江牛
近江牛は日本で一番長い歴史を持つブランド牛です。それもなんと400年以上。
豊かな自然と水に囲まれた滋賀県内で、最も長期間肥育された黒毛和牛のことを近江牛と呼びます。
歴史は長いものの、ブランド牛としての歴史は60年ほどとまだまだ浅く、これからブランド牛としての価値がますます上がっていくことが期待されているブランド牛になります。
近江牛は豊かな自然に囲まれて育つことはもちろん、生産者によって一頭一頭愛情を込めて肥育されています。
肉の特徴はなんといっても芸術的なサシにあります。しかしながら味はあっさりとしているため、ついつい食べ過ぎてしまうほど。
おすすめの食べ方としてはしゃぶしゃぶでしょうか。さっとお湯にくぐらせていただくことで、お肉の芸術的なサシを視覚でも味覚でも楽しむことができるので、おすすめです。
飛騨牛
飛騨牛とは岐阜県内で最も長く肥育されていること、「飛騨牛銘柄推進業議会登録農家制度」にて認定、もしくは登録されている生産者が肥育していること、14ヶ月以上肥育されていること、日本食肉格付協会が3等級以上のランクをつけていること これらの条件が揃った牛を指します。岐阜県の広大な大地や、清らかな水と空気に囲まれて肥育されています。
ピンク色の赤身と霜降りの芸術的なバランスは絶妙で、視覚的にも食欲をそそられます。
脂身もあっさりとしており、しっかりとした赤身本来の旨味が口の中いっぱいに広がります。
飛騨牛はミディアムレアくらいでさっと火を通すくらいにとどめ、召し上がることをおすすめします。
人気のブランド牛食べ比べセット7選
食べ比べセットにはブランド牛の食べ比べと部位の食べ比べがあります。特におすすめなのが、部位の食べ比べセット。理由は味の違いがはっきりと分かるためです。ここでは通販で人気の食べ比べセットをご紹介!
松阪牛一頭盛り(焼肉用) 1kg【松阪牛証明書付き】【最高級A5ランク】【送料無料】
内容量 | 全26種類の部位から9種類 |
価格 | 18,000円 |
松阪牛A5ランクの一頭盛り焼肉セット1㎏。全26部位の中からなんと9部位を選んで食べ比べすることができます。ご自宅焼肉をすることはもちろんのこと、大切な方へのグフと用のプレゼントとしてもおすすめの松阪牛の食べ比べセットです。
【伊賀忍者ビーフ】【焼肉・BBQ】伊賀忍者焼肉 忍忍セット1㎏ 5人前((カルビ・モモ・豚カルビ・鶏モモ・ウインナー)【タレ一本付】【送料無料】
内容量 | 伊賀牛カルビ200g・モモ200g・豚200g・鶏肉200g・ウインナー200g |
価格 | 10,000円 |
伊賀牛のカルビ、もも(赤身)肉と豚や鶏肉といった様々な種類の肉を食べ比べできます。焼肉はもちろんのこと、BBQとしてもおすすめの商品です。
【松阪牛】【焼肉用】特選極美盛り「ロース・バラ・モモ」(600g)【松阪牛証明書付き】【最高級A5ランク】【送料無料】
内容量 | ロース・バラ・モモ(焼肉用)600g |
価格 | 15,000円 |
松阪牛最高級A5ランクの極盛セット3種。松阪牛のロース・バラ・モモを焼肉で楽しむことができます。最高級ランクの霜降り、赤身を楽しめるのでぜひ一度試してみてください。
【伊賀牛】 【焼肉・BBQ】BBQ Bセット(約670g)3人前 (伊賀牛・フレッシュ牛タン)【お得盛り合わせセット】【オクダブランド】
内容量 | 上カルビ(200g)、赤身サイコロ6切れ(約120g)、上赤身&カルビ(200g)、厚切り牛タン(米国産)(150g) |
価格 | 6,000円 |
お手頃価格で伊賀牛を楽しみたい方におすすめの食べ比べセット。低価格でボリュームたっぷりなので、伊賀牛の様々な部位の違いを感じながら焼肉・BBQを楽しめます。
【松阪牛&伊賀牛】【焼肉用】2ブランド食べ比べセット 600g
内容量 | モモ、バラ(焼肉用)600g |
価格 | 7,000円 |
三重県の松阪牛と伊賀牛の両方のブランド牛を食べ比べたい方におすすめのブランド牛食べ比べセット。バラ(カルビ)の脂の甘みとモモの赤身肉を楽しむことができます。特に松阪牛は脂の甘みが美味しく、伊賀牛は赤身肉が美味しい事で有名なので、両方の味を楽しんで見ましょう。
【伊賀牛】【ステーキ】ステーキ3種セット(サーロイン・ヒレ・ランプ)500g【送料無料】
内容量 | ステーキ3種セット(サーロイン・ヒレ・ランプ)500g |
価格 | 10,000円 |
ブランド牛をステーキで部位ごとに食べ比べするならこちらがおすすめ!サーロイン、ヒレ、ランプといった希少部位を楽しめます。3.4人で少しずつ分けて食べ比べしたりするのもおすすめです。
【伊賀牛】極上すき焼き3種セット(ザブトン・上リブロース・ミスジ) 900g(各300g)【送料無料】
内容量 | 伊賀牛ザブトン(300g)、上リブロース(300g)、ミスジ(300g) |
価格 | 15,000円 |
みんなでワイワイすき焼きで食べ比べするならこちら!伊賀牛のザブトン・上リブロース・ミスジといった人気部位をすき焼きで楽しむことができます。5~6人程度でも楽しむことができるので、大切な方への贈り物としてもおすすめです。
【番外編】スーパーでおいしいお肉を買いたい
全国に320種類以上存在するブランド牛。あなたの住まいの近所のスーパーにも、その土地ゆかりのブランド牛がきっと販売されているはずです。その銘柄を知らなくったって、基準をクリアしているのだから美味しい牛肉であることに間違いないはず。
しかしいくらブランド牛がおいしいといっても、スーパーに陳列されているお肉の状態が常に良いかというと、そこは不明瞭。少しでも美味しいお肉をいただくために、以下の事項を意識しましょう。
・ドリップ(赤い汁)はでていないか
・お肉は発色の良い赤色をしているか(なるべく白っぽいものを選びましょう。)
・格付け等級(ランク)を確認する(A4,A5など – これはあくまで見た目や可食部の大きさを表すもの。おいしさを表すものでないことを認識しておきましょう。)
なお、薄切り肉等、お肉とお肉が重なり合う部分が黒く変色しているように見えるものがあります。これは、空気に触れておらず赤く発色していないだけ。むしろ新鮮な状態といえます。空気に触れ、だんだんと黒→赤へと変色していくのです。
まとめ
今回はさまざまなブランド牛についてご紹介させていただきました。肥育環境や管理方法によってひと口にブランド牛とはいっても、色々な特徴があります。ぜひ皆さんも色々なブランド牛を試して、自分のお気に入りのブランドを見つけてみてくださいね。