牛肉を健康に美味しく食べよう!
牛肉を使った料理は焼肉やすき焼き、しゃぶしゃぶなど牛肉を使った料理はおいしいものがたくさん。食卓に並ぶとうれしくりますよね。
牛肉はコレステロールやカロリーが高いし太りそう…。そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?実は健康にいい栄養素がたっぷりつまった食品なんです。
今回は牛肉の栄養素と効果、ダイエットにおすすめな部位なども詳しくご紹介します。
牛肉に含まれる栄養素と効果
タンパク質
タンパク質は筋肉や臓器、肌などの体を作る重要な栄養成分です。また生命維持に欠かせない酵素やホルモンの材料にもなります。
また、女性にはうれしい老化を防ぐ効果もあります。不足すると体力や免疫力、思考力など体全体の機能の低下や、筋肉の減少から疲れやすくなることも。
食事からとったタンパク質は消化器官でアミノ酸に分解され、筋肉や臓器を合成するはたらきを持ちます。筋肉がつくと消費する代謝エネルギーが増えるので、ダイエット中は効率よく減量するためにも積極的に、和牛などの上質な肉からタンパク質をとりましょう。
必須アミノ酸
アミノ酸は、タンパク質を構成する成分です。体内のタンパク質に含まれるアミノ酸20種類のうち体内で十分に合成できない9種類を「必須アミノ酸」といいます。牛肉は必須アミノ酸がバランスよく含まれている「良質なタンパク質」です。
とくに必須アミノ酸の「トリプトファン」が豊富。トリプトファンは精神の安定を保つ「セロトニン」を増やします。脳の健康を保ち、うつ病を予防する重要な成分です。
また牛肉にはリジン、メチオニンから作られる「カルニチン」が含まれています。カルチニンは脂肪燃焼効果があり、ダイエットに効果があります。
ビタミンB群(B2、B6、B12)
【ビタミンB2】
牛肉に豊富に含まれているビタミンB2は炭水化物・タンパク質・脂質の三大栄養素をエネルギーに変えるのに欠かせない栄養素です。特に脂肪を分解するときに多く使われるので、ダイエットに効果的です。またタンパク質の合成をうながし、皮膚や髪、爪などの細胞を新しく作る効果があり、別名「美容ビタミン」と呼ばれています。
【ビタミンB6】
ビタミンB6は、タンパク質をアミノ酸に分解し、必要に応じてタンパク質を再合成する過程をサポートします。また脳が正常に動くために必要不可欠な栄養素です。不足すると神経障害や皮膚病などを起こすことがあります。ビタミンB6をとることで、月経前症候群(PMS)やつわりが改善されます。
【ビタミンB12】
ビタミンB12は動物性食品にしか含まれていない栄養素で、体内に酸素を運搬する役割の赤血球の生成をサポートします。また、末梢神経や中枢神経の機能を維持する働きがあり、睡眠障害の改善に効果的です。ビタミンンB12が不足すると赤血球が作れなくなるため、貧血の原因になります。特に女性には大事な栄養素です。
鉄分
鉄は血液中のヘモグロビンの材料となり、体全体に酸素を運びます。鉄分が多い牛肉の赤身は、貧血予防や疲労回復に効果的です。食品中の鉄は肉・魚に含まれる「ヘム鉄」と、野菜や海藻に含まれる「非へム鉄」があります。牛肉に含まれるへム鉄は体に吸収されやすく、へム鉄と一緒に食べると非へム鉄の吸収もよくなります。ビタミンCは鉄を吸収しやすい形に変えたり、ヘモグロビンの生成をうながしたりするので、一緒にとるとよいでしょう。
亜鉛
亜鉛はミネラルの中で新しい細胞を作るのに欠かせない栄養素です。タンパク質の合成を促進し、肌の炎症や傷を回復させる効果があります。また免疫機能にかかわる細胞の働きをサポートするので、風邪や感染症にかかりにくくなります。不足すると疲れやすくなったり、成長障害や味覚障害が起こったりすることも。亜鉛が豊富な牛肉を積極的に食べて、病気を予防しましょう。
カリウム
カリウムは細胞を正常に保つ働きがあり、生命維持に必要不可欠な存在です。また塩分(ナトリウム)の排出をうながすことから、高血圧予防に効果があります。血圧が気になる方はカリウムを積極的に摂取しましょう。
塩辛いラーメンを食べた次の日にむくんでしまった経験はある方も多いはず。カリウムは塩分のとり過ぎによるむくみの改善にも効果的です。
ダイエット中の方におすすめな牛肉の部位
その1【モモ】
赤身であるモモ肉は脂肪が少なく、タンパク質と鉄分が豊富。脂身が苦手な方やダイエット中の人におすすめです。上質な赤身肉として知られる「ランプ」や「イチボ」もモモ肉に分類されます。
外モモは少し硬い部位なので、煮込み料理にするかや小間切れにするとおいしく食べられます。
内モモ肉はやわらかいので、調理方法としてはローストビーフにピッタリです。火を入れる時間が長いとお肉の繊維が縮んでしまうので、ステーキにするときは薄く切るか、高温でサッと焼き上げましょう。
その2【ヒレ】
一頭の牛で少ししか取れない希少部位のヒレ肉。牛肉の中で一番やわらかく、上品な味で「牛肉の女王」と呼ばれています。ほとんど脂肪がなく低カロリーなのでダイエット中の方にぴったり。
赤身ですが肉質がきめ細かいので、老若男女問わず食べやすい部位です。おすすめの食べ方はステーキです。加熱しすぎないように弱火でじっくりと火を通し、レアでいただきましょう。塩コショウだけで味付けすると、牛肉本来の味を楽しめますよ。
その3【カタ】
カタ肉は牛の前脚部分、肩甲骨付近の筋肉です。よく動かす部位なので味が濃厚で、タンパク質が豊富。エキス分やコラーゲン、うまみ成分もたくさん含まれています。噛み応えのある赤身肉ですが、薄切りにするとやわらかく食べやすくなりますよ。牛肉の味を楽しみたいすき焼きやしゃぶしゃぶに向いています。
ブロック肉は煮込み料理におすすめです。肉質がしっかりしているので煮崩れせず、食感が楽しめます。あっさりしていながら、牛肉のうまみが楽しめるのでダイエット中の方や脂身が苦手な方にぴったりです。
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体だけじゃない、心にも良い牛肉
体に嬉しい栄養素をたくさん含んでいる牛肉についてご紹介しました。先にも少し触れましたが、牛肉は体だけではなく、心にも良い作用をもたらしてくれる栄養素を含んでいます。
心と体は繋がっており、体を壊すと心が疲れてしまいますし、その逆もまた然りです。
本記事の「牛肉に含まれる栄養素と効果」にて触れた、必須アミノ酸の「トリプトファン」が豊富である牛肉。精神の安定を保つ働きをしてくれる、「セロトニン」という神経伝達物質を増やします。これは「幸せホルモン」とも呼ばれ、脳の健康を保ち、うつ病を予防する重要な成分です。
社会環境によっても大きく影響を受けてしまう私たちの精神状態。意識的にストレスから脳を守るというのは、先進国の中でも自殺者の多い我が国、現代日本人にとって命題ではないでしょうか。
太陽の光を浴び、適度に体を動かし、様々な食材と組み合わせて牛肉を食べることにより脳を守り、自分の心を守りましょう。
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まとめ
牛肉は良質なタンパク質やビタミン・鉄・亜鉛などを豊富に含む、私たちの健康に欠かせない食品です。疲労回復や貧血予防、脂肪燃焼効果などうれしい効果がたくさんあります。
今回は人気の部位であるモモ、ヒレ、カタなどの低カロリーで高タンパクな部位もご紹介しました。カロリーを気にして肉を避けるのではなく、色々なものをバランスよく効率的に食べることが大切です。牛肉を食べて健康的な食生活を送りましょう。